2010年6月28日月曜日

自己責任

その次にわたしが目にした光景は、まったく残虐きわまりないもので、「このようなものを見るくらいならば生まれなかったほうがまったくましに違いない」と、自らを呪ったほどでした。

それは、幾人もの男女が、鬼たちに金棒で突かれ、潰され、つみれのようにすり身にされている光景でした。これらの罪人たちは、どのように切り刻まれようとも、どれだけ小さなミンチの粒となろうとも、自意識を失わないため、どの肉体の破片も同じ分だけ痛みを味わうという具合なのでした。すなわち、むごたらしい苦痛がその当人にとってみれば幾千幾万倍にも増加しているわけなのです。

彼は重々しく告げました。

「これらの者どもは、自己責任論を振りかざして民衆を惑わしたために、死後このような目にあっているのだ」

わたしは安堵して思わずツイッターでつぶやきました。

「なるほど、これらの人々がこのような無限の責苦にあうのも自己責任であってみれば、こちらが同情する筋合いもないというものだて」

*散乱した人肉は責苦終了後、鬼たちがおいしくいただきました。

0 件のコメント:

コメントを投稿