2011年2月28日月曜日

誤解

わたしの母は、若い頃、キリスト教会に通っていたことがあるというが、受洗したかどうかまでは知らない。わたしの父は基本的には無信仰だと思うが、法要などは尊重している。

15年ほど前、南インドに行った時の話。わたしはゴム農園を訪問し、どうやってゴムが採れるのかなどを見せてもらった。見物の後、農場主の家にお邪魔して、冷たいジュースとお菓子をご馳走になった。

農場は観光地から離れたところにあり、外国人がやってくるのは珍しいことに違いなかった。それで、農場主はわたしに日本のことをいろいろと尋ねてきた。わたしは日本の気候や暮らしについて説明した。

「君の宗教は何かね」

「ああ、ぼくは無宗教です」

「では、君の両親はどうだね」

わたしは親の宗教のことなど考えたこともなかったので、適当に答えた。

「父は仏教徒、母はキリスト教徒です」

農場主はこれを聞くと目を丸くして言った。

「なんと! 異カースト間結婚(inter-caste marriage)なのかね!」 

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